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私たちの就職活動を振り返って
アドブレーンに入社して2年目の若手デザイナー、プロデューサー、コピーライター。
出身も学校もそれぞれ異なる同期がどのように就職活動をしたのか?
またアドブレーンでの仕事や、今感じていることをリアルにお届けします!
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デザイナー
宇佐美寿々音(桑沢デザイン研究所卒) -
デザイナー
宇原祐希(尾道市立大学卒) -
デザイナー
川原勇飛(東京造形大学卒) -
プロデューサー
近藤勇吾(明治大学卒)
インタビュアー・牧瞳(コピーライター)
学生時代の取り組み
Q. 学生時代はどんなことを学んでいたの?
宇佐美:ビジュアルデザインを専攻していました。
1年のときはファッションデザインや空間デザインなど、2年でコース選択をしてからは、ブランディングやパッケージのような広告に関わる勉強もしていました。
宇原:1年のときは油画や日本画、デザインにも幅広く取り組んで、2年でグラフィックのコースを選択しました。
作字やポスター制作、本の装丁の授業もあったよ。コンペに出すための作品づくりも頑張ってました。
川原:僕もグラフィックデザイン専攻を卒業しました。
いろんな授業があったけど、ビジュアルデザインやタイポグラフィが好きで意欲的に取り組んでました。
近藤:僕は一般大学の政治経済学部でした。
経済学の歴史を学んだり、「人間の生活様式や慣習」をテーマに卒論を書きました。
授業でデザインや広告に触れることはほぼなかったです。
―みんな広告に限らず、いろんなジャンルを学んでいたんですね。
就職活動を振り返って
Q. 就活はいつからどんなふうに進めた?
宇原:最初に手をつけたのは、ポートフォリオ。
2年の夏に試しにつくってみる授業があって。
その頃から就活を意識しつつ作品をそろえて、最終的に3年の冬休みくらいに完成させたよ。
その後、選考にエントリーしていきました。
宇佐美:私は学校が3年制だったので、2年の冬休み中にポートフォリオを見せられるようにつくり始めました。
でも完成したのはぎりぎりで3年の夏。
早めに準備を始めたから、ポートフォリオに載せる作品をつくることに集中できたと思います。
―ふたりともポートフォリオは早めにつくり始めたんですね。
川原:僕は3年の夏にアドブレーンのインターンに参加して、そのあたりから就活を意識するようになりました。
―インターンはどうでしたか?
川原:短期間だったけど、広告のルールを教えてもらったり、制作会社の雰囲気を把握したりできて有意義でした。
近藤:僕は広告系の就活は途中からで、3年の冬に始めました。
―進路変更したの?
近藤:そう。当初テレビやラジオの制作会社を受けていたけれど、業界の先輩の話を聞いて考えなおすことにして。
デザイナーである両親を見てきたから広告業界も興味があって、広告制作会社のプロデューサーを目指すことにしました。
新たにリサーチするのは大変だったけど、テレビと同じく自分の「好き」が軸だったから迷わなかった。
Q. 実際に選考は何社受けた?
宇原:10社。地元は広島だけど、東京の制作会社への志望度が強くて、頑張って新幹線で移動してました。
川原:5社。制作会社のほかにデザイン事務所も受けた。
近藤:全体で30社。広告は3つほど。
宇佐美:私は1社。
―すごい、一本勝負!
宇佐美:シートはもう1社出したけど、アドブレーンが先に決まったから面接を受けたのはうちだけ。
―それぞれ就活のスタートも、選考を受けた数もバラバラですね。
Q. 自分のどんなところをアピールした?
みんなが面接やポートフォリオで心がけていたことを聞かせてください。
宇原:広告が一番やりたかったから、ポートフォリオでは広告らしい作品を目立たせて、レイアウトにもこだわった。
面接は「デザイナーと話せる機会」として楽しんでみました。
作品を紹介したり、会話できることが嬉しかったな。
アピールというよりは、そういう楽しんでいる空気が伝わればいいなって思ってました。
―なるほど。面接は緊張しなかった?
宇原:緊張しなかった!
課題のプレゼンで私は地元の食にまつわるものを提案したんだけど、「広島のこれ美味しいよね」って話を膨らませてもらえて。
課題の評価のほかに、先輩に私が話しやすい雰囲気や反応をしてもらっていたおかげかもしれません。
―和やかな雰囲気だったんですね。
川原:僕は一次のアピールシート、普通に書いても面白くないって気づいて。
―おお(笑)なにを載せたの?
川原:筋肉。自分の鍛えた身体。でっかく。
―?!
川原:たくさんライバルがいる中で作品のほかにも何か飛び抜けたいな、目に止まらせたいなって。もちろん志望動機もちゃんと書くけど、覚えてもらうための自己アピールをしました。
―それが筋肉だったんだ(笑)インパクト大ですね。
宇佐美:私も印象に残ってもらえるよう、自分の好きなものを全部出そうって思いはありました。
オンライン面接は、部屋の壁にあるアンティーク小物や自分で描いた絵をあえてそのままにして好みや雰囲気が伝わるようにしました。
ポートフォリオは自分らしいトーンだけにしないで幅広く載せました。実はこんなのもできますよってアピールしたくて。
―たしかに、自分の色を出しつつ、デザイナーとしてどんなことができるか伝わるといいですよね。
近藤:僕は基本だけど、責任感や誠実さを持ったプロデューサーでいたいなと。
進行管理をミスなく正確にすることも大事だし、案件で関わる人とは積極的に話したり、制作の工程すべてを見渡した行動をとりたい、って話はしたかな。
―自分の強みを活かしてどんな風に働くかきちんと伝えてますね。
アドブレーンってどんな会社?
Q. アドブレーンに入社してギャップはあった?
川原:想像していたよりいろんなジャンルの仕事があったこと。
ホームページに制作実績の紹介はあるけど数が少なかったから。
プラスな意味でのギャップがありました。
宇佐美:大きなギャップはないかも。みんな優しい。
―入社前は、アドブレーンがどんな会社かなかなか情報を得にくいですよね。
近藤:僕はそもそもどんな制作会社があるのかも分からなかったから、まず美大のホームページにある進路実績を調べて、そこに載っている会社のホームページにさらに飛んで…って地道に情報収集していました。
宇原:私は大学の就職支援を活用してたけど、東京の会社はなかなか情報がなくて。
自分で調べて、アドブレーンのリクルートサイトは何度も見ていました。
―進路実績などを参考にリサーチするのはよさそうですね。
Q. 最近はどんな仕事をしてる?
宇佐美:食品、たばこ、行政、生活用品などいろいろ並行して動いてます。
最近やったのは新発売されるインスタント麺の商品名のタイポデザイン。
―ジャンルが違うものをそれぞれ担当するのは大変そう。
宇佐美:自分が知らない分野だと、ちょっと難しいです。情報を得るところから始まるから。
でも自分で調べたり、先輩に聞いたりしてうまく落とし込んでいってます。
宇原:私は化粧品が多め。
化粧品のキービジュアルをコレクションごとにつくったり、最近はリーフレットもつくっています。
―見惚れるようなビジュアルですね。撮影にも行ったりしますか?
宇原:クライアントはCGを使わないこだわりがあるので、カンプ(デザインの完成見本)の段階でかなり精密につくっています。
撮影現場は花を大量に使っていたり、色面をレイアウトしたものと水槽を用意して幻想的な水面を表現したり、とにかくダイナミックで華やか。
見ていて楽しいし、勉強になります。
川原:僕もいろいろやってて、飲料の手書き風のポップを作ったり、食品系の案件では企画から参加したり。
ロゴも企画も0から自分で考えてつくっていく過程が楽しい。
最近は浅草であったゲーム関連のイベントのポスターや看板、のぼりのデザインに関わりました。4か月ほどかけてて大規模でした。
―すごい!誰でも知っている大きな仕事は嬉しいよね。
川原:キャラクター数が多くて大変だったけど、その分やりがいも大きかった。
―プロデューサーの仕事はどんなことしてるの?
近藤:主に代理店やクライアントと見積もりの交渉、制作スケジュールや予算の管理をしています。
打ち合わせにデザイナー、コピーライターと一緒に参加したりすることも。
―最も苦労する部分はどこ?
近藤:スケジュール管理かな。何かしらの理由で予定通り進まないことはどうしてもあるから。
ゴールまで一番気を抜けない部分。
あとは、見積もりの交渉は丁寧にするようにしています。
ちゃんと確認して、間違いのないように提示します。
Q. 働き方はどうしてる?出社?リモート?
宇原: 私は出社が基本で、チーム自体も出社する人が多い。
忙しいときもあるけれど、仕事が落ち着いているときは出社時間をずらしたり、まれにリモートワークにしたり、柔軟に対応しています。
宇佐美:仕事のスケジュールにもよりますが、10~11時に出社、20~21時に帰宅。
私も出社するほうがやりやすいです。周りも作業していて「やるぞ」ってスイッチが入るので。
川原:夕方にデータを送って、返事を待っている間に帰宅して、残りは在宅で作業する場合もあります。
近藤:僕も基本は出社。タイムスケジュールは時期や忙しさで変わるけど、10時頃に来て、 19時半頃に帰ることが多いです。
―仕事の量やスケジュールに合わせてそれぞれ調整しているんですね。
仕事以外の創作活動
Q. 社内では仕事以外の活動もしてる?
宇佐美:私はイラストを描くのが好きなので社内サークルの「いらすとぶ」に参加してます。
イラストを社内で展示したり、最近はポストカードとステッカーをつくってた。
最近、実物が手元に届きました。めっちゃ可愛い!(笑)
―自分のイラストがプロダクトになるのは嬉しいですよね。
宇佐美:前に、会社近くの飲食店に、いらすとぶのステッカーを置いてもらう機会があって。
社内展示だけじゃなくて、社外の多くの人に手に取ってもらえたことも嬉しかった。
宇原:私はメンバーではないけれど、「ペーパーサイクルプロジェクト※」の制作のお手伝いで参加しました。
シュレッダーごみがリサイクルであんなかわいいデザインのポチ袋になっててびっくり。
―ペーパーサイクルプロジェクトはアドブレーンだからできるSDGsの活動ですね。
※アドブレーンの有志が立ち上げたSDGsプロジェクト。シュレッダーごみをアップサイクルし、デザインの力を加え、新たな紙プロダクトを制作する活動。
Q. 休日は何してる?
宇原:展示を見に行ったり、映画を観たり。散歩も好き。
近藤:僕も結構出かける。
「今日はこの街」って行き先だけ決めて、美味しいもの食べたりして。
先輩に教えてもらったお店にも行くし、開拓が楽しい。
宇佐美:おうちで過ごすのが好き。
部屋を自分の好きな空間にしてるから。
あとは地元に帰省してリフレッシュしたり。
川原:筋トレ、ランニング、映画、インテリア。
―お出かけしたり、身体を動かしたり。みんなオフも趣味で充実してる!
就活生へのメッセージ
アドブレーンや広告業界に興味を持ってくれている学生に、アドバイスやメッセージをお願いします!
近藤:「絶対にこの業界がいい、この会社がいい」って思いも悪くないけど、最初から視野を狭めないほうがいいかなと思ってて。
せっかくいろんな業界を見れるチャンスだし、焦らずに自分の興味のある道を選んでください!
宇佐美:迷ったり自信がなくても「やってみよう」ってエントリーしてみてほしい。
私自身もそうだったので。
思い切って踏み出してみると案外うまくいく。
あとは本来の自分以上によく見せようと張り切りすぎず、素直に等身大の自分を出していけば大丈夫!
川原:「場慣れ」って結構大事だと思う。
緊張もだんだん和らぐはず。
情報収集や面接の数をこなして、本命の会社に惜しみなく自分をアピールしてください!
宇原:軸と熱量!
私のように遠方からだと物理的にも体力的にもハードだけど、「どこで何がしたいのか」って自分のなかで譲れない軸があると動きやすいし、熱い想いも伝わる。
自分を見つめる時間を大切にしてほしいな。
―いろんなお話が聞けて楽しかったです。みなさん、ありがとうございました!
インタビューは2024年6月のものです。